イギリスの学生が予算２４０００円でNASA並の写真を撮影する
イギリスのウースターシャー州の１９歳の大学生、アダム・カドワースさんが２００ポンド（約２４０００円）でNASA並の宇宙写真を撮影したということで話題になっています。eBayでキヤノンのA570を３０ポンド（約３７００円）で購入し、GPS探知機、無線機及びマイコンなどを搭載したシンプルな装置をおよそ４０時間かけて製作し、先週の木曜日にバルーンに括り付けて宇宙へと放ちました。彼の装置が撮影した画像は何億円もの予算がつぎ込まれて製作されるNASAの人口衛星に匹敵するとの声も上がっています。彼の装置はおよそ２時間半かけて上空３２キロメートル以上まで上昇し、この驚くべき光景を撮影することに成功しました。
彼は車のカーナビなどに使われるGPSを使って、無線操作でこの装置を地上へと帰還させました。地上に帰還するときのスピードは時速２４０キロ以上でしたが、無事に装置は彼の元に戻りました。アダムさんは現在イギリスの名門校であるノッティングガム大学の学生で、工学を専攻しています。彼は今回の計画に対して、「趣味の延長のような計画でした。」「以前に同じようなことをしている人をニュースで見て、とにかく自分も挑戦したいと思いました。予想以上の結果で驚いてはいます。」と語っています。
左はアダムさんの１２歳の弟であるベン君
計画に使用されたキヤノンのPowerShot A570
キヤノンのカメラをeBayで購入したとき、彼はこのプロジェクトをひらめいたそうです。 この日本製の小型のカメラを温度計や高効率ソーラーパネル、GPS装置、マイコン、無線装置など共に機密箱に納め、高高度にも耐えられる２ｍの大きさのゴム製のバルーンに、パラシュートと共に括り付けました。そしてHABE５という名前を付けました。
打ち上げ後は、一般旅客機が飛行する高度の３倍の高さまで到達したことを確認した後、バルーンは破裂し、ウスターシャー州のブロードウェイに着陸しました。着陸地点は装置を打ち上げた彼の家から４８キロメートルも離れたところでした。
高度３２キロメートルの世界は地上とは比べ物にならないほど過酷な気象条件・環境であるため、仮に打ち上げと撮影に成功したとしてもこれほどの鮮明な写真を撮れたことはアダムさん自身も驚きであったようです。
「現在は別の計画に向けて進行中です。次は着地点を自分でコントロールできるものにしたいですね。しかし今は計画が成功したことにただ満足していますよ。」と彼は語りました。
翻訳・文：しょぼん少佐
出典：Out of this world! Student takes stunning snaps of space using only a ￡30 second- hand camera and a balloon
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