密猟者に母親を虐殺されたマナティーの赤ん坊
南アメリカのアマゾン川で、母親を密猟者に切り裂かれて殺された生後二か月のマナティーの赤ん坊が、動物保護団体の努力によって奇跡的に元気を取り戻しました。この赤ん坊がブラジルのマナティー保護団体によって発見されたのは今年の5月です。密猟者に殺された母親に寄り添ったまま動かず、栄養失調によって衰弱しきった状態で発見されました。ブラジルではアマゾンに生息するアマゾンマナティーを狩ることは違法です。しかし密漁は止むことなく続けられ、昨年は密猟者に母親を殺された13匹のマナティーの赤ん坊が救助されました。
この赤ん坊は現在体重が11kg、体長76cmまでになりましたが、アマゾンマナティーの平均が体重450kg、体長が2.8~3.0mなのでまだまだ幼獣です。
完全に健康を回復した後は、水槽のある施設に引き取られ、その後は野生に戻される予定です。
世界自然保護基金によると、現在のアマゾンマナティーの生息数は不明ですが、密漁と生活環境の悪化で確実に減少しているとのことです。
マナティー―人間と遊ぶゆかいな仲間