旅客機のトイレの排泄物が感染病研究に使われる

排泄物(ウンチ)の中にはたくさんの生きた腸内細菌が含まれていますが、この腸内細菌は体の免疫機能としての役割り、また糖尿病などの生活習慣病を防ぐ機能を果たすなど、人間の健康と生存に重要な関係があるとして非常に注目されています。
今回は、デンマークの大学が、旅客機からでる排泄物を使って感染病の追跡に役立てようという研究をおこなっているというお話です。
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世界各国から到着する旅客機のトイレの排泄物を分析すると、排泄物の中に見られるバクテリアや細菌、病原体など、国や地域によって特定の決まったパターンがあるそうです。
例えば、南アジアから到着した機体の排泄物には、サルモネラ菌や薬剤耐性をもつ病原体が多くみられ、北米からのものには抗生物質使用が原因で感染症を引き起こすクロストリジウム・ディフィシルという悪玉の腸内細菌が最も多く発見されたとのことです。

排泄物の中の感染病を引き起こす特定のバクテリアが急激に増加したとしたら、それは感染病拡大の前兆かも。
感染が拡大する前に発生エリアを追跡すれば感染拡大を食い止められるかもしれません。

Airplane Poop Could Help Track Global Disease Outbreaks
http://www.wired.com/2015/08/airplane-poop-help-track-global-disease-outbreaks/