パリ市民・再び○○不足の危機に

フランス革命前夜、食べるパンがないと民衆がデモ行進をはじめたとき、王妃マリー・アントワネットが「食べるパンがなければ、ケーキを食べたらよろしいのにね」と語ったというホントかウソかの逸話は有名ですが、この夏、パリの人々が再びパン不足に見舞われているというニュースです。
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フランス革命以来、225年もの間、フランスのブーランジェリー(パン屋)が休暇などで休業する際は、役所に届け出なければなりませんでした。
人々が必ずパンを入手できるようにするのが目的なのですが、以来、町の半分のパン屋は7月に、残りの半分のパン屋は8月に交代で休業したり、自分の店が閉鎖する間は何処どこのパン屋が開いてますという情報を店内に表示することが義務付けられ、それを怠った場合は罰金が課されるほど。

焼きたてのバゲッドパンを買うために毎朝ブランジェリーに並ぶくらいですから、パンが手に入るかどうかは、私達日本人にとっては主食のお米が手にはいるかどうかくらい、フランス人には重要なことなのです。
現在、パリ市民200万人のために毎朝パンを焼いているパン屋が市内に600軒あるそうですが、これまでの古い慣習をなくそうということで、パン屋が好きなときに自由に休暇をとれるようになりました。
これまでのようにパン屋に罰金が課されることもなくなりました。
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フランスは休暇大国。
すべての労働者に5週間の有給休暇が法律で認められていて、しかもそのうちの2週間は”連続してとらなければならない”と法律で決められているそう。
有給休暇をとるのはパン屋も同じですので、パン屋が長期で休業するとパリ市民は大慌て。
いつも買うパン屋が休業、別の近くのパン屋にいってみてもやはり休業、と、パンを探し求めて、徒労に暮れる人々。

パンが買えないなら休暇にでもいくか~なんて、夏の間は、パリ中が静まり返りそうですね。

What a pain! Parisians are facing a baguette crisis after change to French law gives bakers the summer off 
http://www.dailymail.co.uk/news/article-3190192/Parisians-face-baguette-shortage-change-French-law.html